Macに複数のmacOSバージョンを共存させる
背景
最近仕事でmacアプリを作っていてmacOS 12 Monterey(当時Beta版)の動作検証をする必要があったため手持ちのMacBook ProのOSをmacOS 12 Monterey Betaにアップデートして検証に使っていたが
同プロジェクトのiOSアプリ開発に投入されることが決まり、iOSアプリの開発環境はmacOS 11.x Big Surだと言われた
諦め
常用しているMac miniはmacOS 11.6 Big Surだったので「家なら開発できるけど外出は無理です〜」と言うと、ダウングレードできますよ、という話が来てしまった。。。
仕方ないのでMacBook Proをパーティション切ってMontereyとBig Sur共存環境にする
方法
通常、1台のMacに2つのOSを共存させるパターンは現行版+Beta版の構成ですが、このパターンは何も難しくないです。このパターンは無視。
背景の通り、MontereyをインストールしているMacにBig Sur環境を構築・共存させるための作業の流れです。
あと忘れていましたがM1 Macは持っていないので知らないです、Intel Mac向けの作業です。
1. インストーラを作成する
Macがハードウェア的に最新OSをインストールしているとき、簡単にダウングレードすることはできないのでまずはインストーラを自作します。
1-1. メディアの用意
USBメモリなど16GB以上ある外付けメディアを用意する
1-2. OSのダウンロード
1-3. メディアをインストーラにする
USBメディアの名前が MyVolume
という前提で、ターミナルで下記コマンドを入力・実行する
Monterey:*
sudo /Applications/Install\ macOS\ Monterey.app/Contents/Resources/createinstallmedia --volume /Volumes/MyVolume
Big Sur:*
sudo /Applications/Install\ macOS\ Big\ Sur.app/Contents/Resources/createinstallmedia --volume /Volumes/MyVolume
Catalina:*
sudo /Applications/Install\ macOS\ Catalina.app/Contents/Resources/createinstallmedia --volume /Volumes/MyVolume
Mojave:*
sudo /Applications/Install\ macOS\ Mojave.app/Contents/Resources/createinstallmedia --volume /Volumes/MyVolume
High Sierra:*
sudo /Applications/Install\ macOS\ High\ Sierra.app/Contents/Resources/createinstallmedia --volume /Volumes/MyVolume
コマンドの入力後に、以下の手順を続けます。
- 「return」キーを押してコマンドを入力します。
- プロンプトが表示されたら、管理者のパスワードを入力し、「return」キーをもう一度押します。ターミナルでパスワードを入力する際、画面上には何も表示されません。
- プロンプトが表示されたら、「Y」と入力して、ボリュームを消去することを確定し、「return」キーを押します。ボリュームの消去の進行状況がターミナルに表示されます。
- ボリュームが消去された後で、リムーバブルボリューム上のファイルにアクセスしようとしているという警告が表示される場合があります。「OK」をクリックすると、コピーが続行します。
- ターミナルに処理が終わったというメッセージが表示されたら、ボリュームの名前が、ダウンロードしたインストーラと同じ名前になります (「macOS Monterey インストール」など)。この時点で、ターミナルを終了し、ボリュームを取り出せます。
2. インストーラを起動する
- インストールする macOS のバージョンと互換性のある Mac をインターネットに接続し、起動可能なインストーラをその Mac に接続します。
- Mac の電源を入れた直後または Mac を再起動した直後に「option (alt) ⌥」キーを押し続けます。
- 暗めの画面に起動可能なボリュームが表示されたら、「option」キーを放します。
- 起動可能なインストーラを含むボリュームを選択します。上向き矢印をクリックするか、「return」キーを押します。
起動可能なインストーラから起動できない場合は、起動セキュリティユーティリティの「外部起動」の設定が、外部メディアからの起動を許可するようになっているか確認してください。 - 言語の選択画面が表示されたら、選択します。
- 「ユーティリティ」ウインドウから「macOS をインストール」(または「OS X をインストール」) を選択し、「続ける」をクリックして、画面の指示に従います。
3. 共存させるためのボリュームを作成
インストーラを起動してから、インストーラのディスクユーティリティでボリュームを作成します。
今回の場合はBig Surのインストーラでボリュームを作成します。
そののち、作成したボリュームに対してインストールを行います。
あとは画面に書かれている通りの作業なのでメモも何も無いです。
問題はBig SurをインストールするにはBig Surのインストーラで作成したボリュームが必要ということです。
もしかしたら「インストールするOSと同じかそれ以前のOSで作成したボリュームにインストール可能」なのかもしれないのですが、あらかじめMontereyで作成したボリュームはBig Surのインストール対象として認識されず数時間を無駄にしました。
「このボリュームは選択できません」のようなエラーが出ました
上記流れで古いOSを共存させることが可能でした
古いOSが必要なときはあらかじめ連絡をもらえたらこういう事も無いので、よろしくお願いいたします
参考:
https://support.apple.com/ja-jp/HT201372
https://support.apple.com/ja-jp/HT204904